概要
RESP-MXでは長周期地震動時の免震装置の繰り返し依存性を考慮した解析を簡単に行うことができます。以下MX内で行う検討の流れです。
- 解析を行う。
- エネルギー吸収量を確認。
- 対応している免震装置は低減係数を自動で求める。(ユーザーが直接指定することも可能)
- 解析モデルに低減係数を設定する。
- 再度解析を行い結果を表示する。
自動設定になっていればユーザーがエネルギー吸収量を確認して、解析モデルを別途用意して低減係数を設定して再度解析を行うという一連の作業を自動で行ってくれます。
使い方
繰り返し依存パネルを新しく定義します。(赤枠をダブルクリック)
計算方式や、低減係数を自動計算するのか、直接指定するのかを指定します。
低減係数の詳細についてはこちらをご覧ください。
温度条件などを変更する必要があれば装置ごとに設定します。
繰り返し依存性パネルを解析を行いたい解析モデル(計算セット)に配置します。
計算を行い、下図の赤枠の部分をクリックして結果を表示します。
結果例
グラフで確認してみます。免震装置の繰り返し依存性を考慮することで切片荷重Qdが減ることにより、考慮した場合は考慮しない場合に比べて変形が大きく出ていることが確認できます。
まとめ
免震建物の設計時には地域によって、長周期地震動における免震装置の繰り返し依存性考慮を検討する必要が出てきます。
MXを用いることで、物性値を変更して解析を再度行うという部分を自動化することができるため、設計の検討時間の短縮や物性値の転記ミスを防ぐという効果が期待できるものと思います。
なお現在、低減係数の自動計算に対応している製品は以下となっています。
高減衰ゴム系積層ゴム、ブリヂストン
・X0.6Rタイプ
・X0.4Rタイプ
・X0.4Sタイプ
・X0.3Rタイプ
鉛プラグ挿入型積層ゴム、ブリヂストン
・全デバイス
鉛プラグ挿入型積層ゴム、オイレス工業
・全デバイス