STAN/3D Ver.13.5 ではSTAN/3Dの解析データを複数連続実行するためのシステム「STAN_Batch」をご利用いただけます。今回は、この機能をご紹介いたします。

「STAN Batch」とは

「STAN_Batch」は、複数のSTAN/3Dデータを一度に解析できるシステムです。また、解析した結果  値を比較検討することも可能です。ご利用にはSTAN/3D Ver.13.5のwebライセンスが必要です。Ver.13.1をご利用のユーザ様で年間サポートにご加入いただくと、新UI β版 Ver.13.5がご利用可能です。Ver.12以前のバージョンをご利用の場合、V13.1へのバージョンアップ費用と、年間サポートのご加入が必要になります。

「STAN Batch」のご利用方法

以下に「STAN_Batch」のご利用方法を例題を使用し、ご説明いたします。

例題 スパン20mの張弦梁をイメージした下図のような二つの形状モデルで、屋根荷重の負担幅を3m、5mの2種類、上弦材の断面をH-300×150×6.5×9とH-400×200×8×13の2種類、合計8個のモデルをSTAN/3Dで作成します。

 

 

モデルを作成後、STAN_Batchを起動します。

1.「ファイル選択」にて作成した8個のファイルを指定します。

2.「計算実行」を一度クリックするだけで、8個のファイルを順次解析します。応力解析コントロールは、STAN/3D Ver.13.5 で指定されている内容を採用します。

3.解析が終了すると、緑色表示に切り替わります。エラーが発生している場合は、赤色表示になります。

「STAN Batch」での比較検討方法

解析が終了したら、「集計設定」タブに切り替えます。

節点変位、支点反力、骨組部材(断面力)トラス部材(軸力)の比較が可能です。

「節点集計」をクリック、「+」をクリックし、集計する名称、No.、成分を指定し、「OK」をクリックします。「ケース」に解析ケース番号を指定すると「Value」欄に各モデルの結果値が表示されます。下図では最高部の節点7の鉛直変位Uzを指定し、ケース1を指定したあと、「Value」欄の▲をクリックし昇順に並べ替えました。

MAX、MINで上限値、下限値を指定し結果値でのフィルタをかけることも可能です。

他にも、ローラー支点のX方向変位、束材やトラス材の軸力も指定し、下記の様に比較できます。

昇順に並べ替えた順位が、全ての集計結果で同じにはなりませんでした。変位やトラス反力に着目するとNo.2のプランが最小になりましたが、2番目との結果値の差が少ない項目があったり、部材応力に着目するとNo.2よりも応力が半分になるプランも存在しました。

「STAN_Batch」は複数の解析を一度に実行するだけでなく、どの結果値に注目し、優先させるか、簡易な最適化ツールとしてもご利用ください。

 

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今回使用したソフト STAN

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